-
―あれから、少しの月日が流れた。私たちが選んだイマの世界。閉ざされた聖なる扉は、反発しあう呪いのもと、消滅が観測された。そう、争いは終わった。多くの犠牲と引き換えに、長きにわたる争いは終わったんだ。ひとりの男の最期だけを残して。
-
俺は納得出来ない。ギンジは声を荒げた。だが、これがアイツの望んだ結末だ。ギンジを見つめ、そう答えたダンテ。悪いが、俺も納得出来ない。ダンテに対して、そう言葉にしたニコラス。ええ、アタシも出来ないわ。そう続けたのはジャンヌだった。
-
僕は、少しだけわかる気がします。そう口にしたのはオズ。僕はずっと、彼を好きになれなかった。だけど、彼がいたから僕たちの未来は生まれた。そう、これが彼の望みであれば、叶えてあげるべきではないでしょうか。本当に、彼が望むのであれば。
-
いまさら、誰が本当のことを信じてくれるのかしら。口を挟んだユカリ。彼は世界の敵だった。そう、だった。だけど、彼がしたことに、弁解の余地はない。それ以外の方法がなかったとはいえ、彼は多くの犠牲を生んだのだから。それは消せない事実。
-
じっと俯いていたヒカリが溢した言葉。私は生きて欲しい。一生懸命、これからを生きて欲しい。たとえ、彼がそれを望まなかったとしても、それを望む人は沢山いるんだよ。そして、零れた涙。もう、私は嫌だよ。誰にもいなくなって欲しくないよ。