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しんしんと降り積もる粉雪。コンコン。扉の鳴る音がした。ガチャ。扉の開く音がした。お待ちしてましたよ。そう優しくエリザベートが出迎えたのは11人の人影。ご案内しますね。そして、エリザベートは歩き始めた。行きましょう、彼が待つ丘へ。
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雪積もる丘の上、互いに預けあう背中。あの日、世界でいちばん近いふたりは、世界でいちばん遠い場所を見つめ合いながら、ひとつの約束を交わした。そして果たされた片方の約束。次は俺の番だな。立ち上がった片方の男。それじゃ、行ってくるよ。
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残された男はひとり、静かに世界を眺めていた。そんな男の許へ歩み寄る11人。思わず涙が溢れ出たレオラ。お疲れさまでした、ボス。そして、男は振り返った。金色の瞳に映し出された11人の円卓の騎士。ありがとう、最後まで俺を信じてくれて。
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思わず抱きついたフェリス。ずっと、ずっと、ずっとずっと会いたかった。そんなフェリスを優しく抱き締めかえした男。ふたりを見て、優しい笑顔を浮かべたローガンとブラウン。長生きはするもんですな。あぁ、おかげで素敵な光景を見れました。
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あんたが見たかったのは、イマの世界だったんだな。そう溢したロア。ったく、格好つけやがって。同調したラン。だけど、もういいさ。俺たちはいつだって、あんたが見たい景色を見たいんだから。そう、いまも昔も、それは変わってなかったんだ。