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友達だった存在を消すのか、友達だった過去を消すのか、それは似ているようで、まったく異なる意味だった。先生、どういう意味でしょうか。当然の質問。その答えがわかった時、きっと君達は大切な何かを失う。それでもね、前へ進んで欲しいんだ。
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何故、罪を許すことが、代わりに罪を背負うことになるのか。生徒の理解は追いついていなかった。何故、こんな簡単なことがわからない。じゃあ、その罪人を憎んでいた人はどうなる。誰を憎めばいい。憎まれる覚悟はあるのか。そう、罪は連鎖する。
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試合に勝つことだけが、全てじゃないと思います。なんて言い出す生徒に先生は現実を突きつけた。いくら記憶に残ったとしても、それは記録には残らない。記憶に、思い出に縋るようじゃ、前に進めない。それは自分に言い聞かせている様でもあった。
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先生、死とはいったい何なのでしょうか。死にはね、いくつかの種類があるのよ。命が尽きた時に、死は訪れる。だけど、生かされている者は、それは死んでいるも同然なのよ。だからね、生かしてあげれば良いのよ、そう、残酷に、美しく、その手で。
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質問です。先生は、忘れたくても忘れられないことがあるんでしょうか。さぁ、どうだったかな。俺も歳のせいか、物覚えが悪くてな。でもよ、俺が人生の先輩として教えてやるよ。忘れたくないのに、忘れてしまうこと、そういう想いもあるんだよ。