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命あるもの、いつか死を迎える。生の終着点が死であることに違いない。だったら、さっさとゴールさせてあげましょう。それが射撃練習で教えられたことだった。じゃあ何故、先生はゴールしないんですか。物事には、過程が大切なこともあるんです。
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終わりが始まりだとしたら、死は生なのだろうか。確かに始まりなのかもしれない。では、全員が始まりを求めるのか。それは決して違う。それならば、死とは誰もが望むことではない、という結論が導き出される。また一つ、矛盾は解消された。
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ふと、暖かさを感じた。それは、幼い頃からずっと一緒にいた暖かさだった。あぁ、これでやっと終われるんだね。述べたのは感謝の言葉。ありがとう、本当にありがとう。そして男は世界を去った。執行完了。それは救いの行為でもあったのだった。
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一つの命は終わりを迎えた。だが、それはそうなることを望んでいた命だった。私達にとって、好都合ね。でも、一つだけ私からお願いがある。どうか、散った命を覚えていてあげて。その言葉の真意とは。そうすれば、もう一度殺すことが出来るのよ。
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死にたがっている罪人がいたとしたら、それは殺してあげるべきなのでしょうか。闇魔将の教えはこうだった。そうするのが私達の仕事よ。でも、それだと罪から逃げることになるのよ。だからね、生きてもらいましょう。代わりに、社会から殺すのよ。