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物心がついた頃、部屋から出る事は許されなかった。壁に貼られた世界地図を眺める毎日。そして、突然だった。気付けば雪降る世界に。そして出会えた大切な親友。そんな親友が笑顔にさせる世界、そんな広がる世界を、俺はきっと守りたかったんだ。
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今日もあの子が泣いていた。昨日もあの子は泣いていた。明日はあの子に笑ってもらいたい。どうして、あの子はいつも一人なの。堕ちたからとか、人間だからとか、そんなの私は知らない。だって私は、泣き虫なあの子のことが、だいすきなんだから。
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美しき世界の為に、許されざる偽りを続けた。それが正しいと、皆の為だと思っていた。でも、所詮私は綴られた存在だった。最初から踊らされていた。だから、最後にあの子に伝えることが出来て良かった。嘘偽りない、幸せな世界になりますように。
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刻を司る神様が遅刻だなんて、そんな話聞いたことねーよ。あーあ、やってらんね。どっかの誰かさんが犠牲になって閉じた扉もこのざまだ。でもさ、人間にしては結構やるじゃん。きっちりと時間は、稼げたみたいだな。さっさと終わらせちまおうぜ。
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魔法が使えなくなった魔法使いなんて、無様ですね。でも、それでいいんです。僕は所詮道化です。だから、最後は盛大に踊らせてもらいますよ。夢より素敵な、自作自演の魔法をご覧下さい。きっと、家族のみんなも笑顔になってくれるはずですから。