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降り立った光の正体はリリンだった。次はこの世界に絶望を与えようか。まさか、あいつらが負けたとか言わねぇよな。震えが収まらないヒスイの肩。嘘だよな、嘘だよな、嘘だよな。そして、込み上げた悲しみは怒りへと。だったら、俺が終わらせる。
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力任せに棍を振るうヒスイ。何度リリンに弾かれようと、リリンへ立ち向かい続けるヒスイ。怒り、悲しみ、憎しみ。だが、そんなヒスイを我に返した言葉。オマエはひとりじゃない。いつもありがとう。そう、ヒスイの後ろから聞こえたふたりの声。
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ヒスイの左側、立っていたのはヴラド。部下どもが、オレに生きろ生きろって、うるさくてさ。そう、魔界での死闘、ヴラドの決死の特攻を制止していたのはファティマだった。それに、オレはいつまでも助けられる側じゃイヤなんだ。なぁ、親友。
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ヒスイの右側、立っていたのはオベロン。君がいたから、俺たちはここにいられる。だから、最後は共に並ぼう。俺たちは3人でひとつなんだよ。かけられた言葉。お前ら、やっぱり最高だよ。そして、始祖との戦いは常界へと場所を移し、再開された。
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リリンに対して、3人横に並んだヴラド、ヒスイ、オベロン。場所は常界であれ、そこには各世界の希望が集まっていた。俺たちが3人揃えば、怖いもんはない。あぁ、そうだな。うん、そうだね。共に選ぼう、決して終わらせやしない、イマの世界を。