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数多の因果が絡まりあい、生まれてしまった禁忌の子。そして、沢山の愛情に包まれながら、生きてしまった禁忌の子。だからこそ、その子だけは理の外側にいた。そうさ、俺に出来ることは、もう少ししか残されていないんだ。それは、なんのためか。
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それとも、誰のためか。ただ、アーサーは終わりゆく世界を見つめながら、自分のやるべきことを見据えていた。どうか、世界が平和でありますように。それは、いつか彼が抱いていた希望。どうか、世界に幸せが溢れますように。それもまた、希望。
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少しずつ、近づく足音。その音は7つだった。ようやく、あいつらが来たみたいだ。真剣な表情だったアーサーの口角が少し上がる。彼らは、希望だろうか、絶望だろうか。そう言葉を口にしたのは、音もなく現れた創醒の聖者。さぁ、どっちだろうな。
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世界の終わりというのは、いつも悲しいものだ。無表情のまま、似合わない言葉を口にした創醒の聖者。君はいま、どちらを見つめている。アーサーのほうを向くことなく、問いかけたのも創醒の聖者だった。俺が見たい景色は、昔もイマも変わらない。
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そして、創醒の聖者は続けた。幾重にも連なった悲しみの連鎖、それを終わらせることなど出来はしない。だが、それでも君が望むのなら、その世界を見せよう。映し出された世界。これが君の理想とした世界だよ。そこにはひとつの扉が浮かんでいた。