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ようやく見つけた。その言葉はずっと行方不明だったジョーイによるものだった。こんなときに、邪魔するんじゃねーよ。その言葉はライルのものだった。そう、ふたりの邂逅が果たされたのは天界の聖夜街の外れ。オレたちはいま、忙しいんだ。
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だが、そんなライルの言葉が聞こえていないのか、聞こえていないフリをしているのか、ジョーイは本能の赴くままにライルへと刃を向けた。あー、もうイライラさせんじゃねぇよ。そんなジョーイの刃をいとも簡単に弾いたライル。少し遊んでやるよ。
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やっぱり、殺し合いだよね。いつになく楽しそうなジョーイ。そして、いつになく不機嫌なライル。ここは、綺麗にしとかなきゃなんねぇんだよ。そう、ライルは聖夜街の外れで準備をしていた。せめて、最期はここがいいだろうと思ってさ。そこは―。
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―かつての聖王であり、聖神アーサーの処刑場だった。真っ白な雪が降り積もる始まりの景色。それなら、終わりもここが本望だろう。だから、ここを汚すわけにはいかない。わぁ。ひと突きで訪れた終焉。ジョーイは、最期のときまで楽しそうだった。
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終わったのね。そう言いながら現れたリオとモルガン。そして、モルガンが手にしていた聖剣の鞘。やっぱり、アイツを殺すのはオレの役目なんだ。だから、早く連れ帰ってこいよ。そう、すでに統合世界ではアーサーの処刑の準備が進められていた。