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美宮殿の玉座にひとり残されていたヒカリの元へ現れた訪問者。そして、ヒカリはその訪問者と初対面であるにも関わらず、それが誰なのか瞬時に理解した。そして吐き出されたのは、ふたりの体に流れる血を肯定する言葉。はじめまして、お姉さん。
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そのすべてを受け入れたような顔、気に入らないわね。玉座のヒカリへと近づくモルガン。当然、知っているのよね。それはふたりの体に流れる妖精王の血。私はあの男が生まれる前に、創られた。そして、私は兄が生まれた後に創られたんだよね。
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すべては禁忌の血の研究の為。そして、その研究の為に生まれたふたりに、禁忌の血が受け継がれることはなかった。だから私は必要とされなかった。そして父を憎むことで自分の存在を肯定したモルガン。あなたは、いったいどう思っているのかしら。
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私は、ありがとう、と伝えたい。だから、私はいまここにいる。父が目指した世界を創る為に。それは堕ちた妖精王への肯定。父がいたから私が生まれ、沢山の友達と出会えたんだもん。そして、そんなヒカリに会いに、「友達」がやってきたのだった。