統合世界図鑑
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EP:聖戦:数多の戦い
聖戦:炎の戦Ⅰ
♯01 聖戦:炎の戦
クエスト
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炎と炎は混ざり合い、空を茜色に染める。そうよ、あの日の出会いはこんな茜色の夕暮れだった。それはまだかつての聖戦が始まる前の出来事。ヘレネが語りかけるあの日の出会い。だから、それがどうしたっていうの。アカズキンの炎はより燃え盛る。
♯02 聖戦:炎の戦
クエスト
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あのときだって、私達の日常を奪ったのはあなた達じゃない。かつての聖戦で侵略された魔界。そして、アカズキンの日常は奪われた。あのとき、私はすべてを失った。私の日常も、あなたと出会ったあの街も。だから私は、永遠の日常を取り戻すだけ。
聖戦:炎の戦Ⅱ
♯03 聖戦:炎の戦
クエスト
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あれはなにかの間違いなの。ぶつかる炎。今回だって、きっとなにかの間違いなの。だが、盟友であるシラユキを失ったアカズキンの耳には届かない。言葉でわかりあえないのなら、こうする以外に他はないってことね。ヘレネは更なる炎を燃やした。
♯04 聖戦:炎の戦
クエスト
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これでもう、最後にしましょう。永遠の日常を求めたアカズキンと、ただもう一度やり直したいヘレネ。そんなふたりの間に割って入った二等悪魔。だったら、あんたらが争う必要はないだろ。その日常に、真っ赤に燃える友達がいたら楽しそうじゃん。
聖戦:炎の戦Ⅲ
♯05 聖戦:炎の戦
クエスト
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オマエの日常に、コイツを置いてやれよ。そして、もう一度出会い直せばいい。燃え尽きたふたりの炎。だけどね、私とあなたは、こうして戦場で出会ってしまったの。燃え尽きたふたりの後ろ、そこには刃と杖を構えたヒメヅルとサニィが立っていた。
♯06 聖戦:炎の戦
クエスト
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どうも、こんにちは、はじめまして。サニィは挨拶代わりに杖を天へと掲げる。そして、茜色の空を割るように晴れ渡る戦場。降り注ぐ日差し。こちらこそ、はじめまして。ヒメヅルは挨拶代わりに、降り注ぐ日差しの刃を無数に斬ってみせたのだった。
聖戦:炎の戦Ⅳ
♯07 聖戦:炎の戦
クエスト
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燃え尽きた炎のあと、再び燃え上がる炎。始まったヒメヅルとサニィの戦い。どうしてかな、初めてな気がしないよ。それはヒメヅルの刃の一撃を受けての言葉。不思議だね、私も初めてな気がしないよ。同時にヒメヅルもサニィの一撃を受けていた。
♯08 聖戦:炎の戦
クエスト
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ふたりを止めなくていいのか。フレイムタンは立ち上がることの出来ないふたりへと問いかける。だってほら、あの顔を見てごらん。アカズキンが見つめるのは、切れた唇から血を流すヒメヅル。ほら、あの子もさ。サニィもまた血で前髪を染めていた。
聖戦:炎の戦Ⅴ
♯09 聖戦:炎の戦
クエスト
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互いに炎を燃やし、そして互いに血を流すふたり。きっとあの子たちは戦場で出会ってなかったら、素敵な友達になれたんじゃないかな。だが、ふたりが出会ったのは戦場だった。だからきっと、あの子たちはあの子たちの覚悟を決めてるんだよ。
♯10 聖戦:炎の戦
クエスト
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ヒメヅルとサニィ、ふたりの頭の中には、すでに戦争の二文字は消えていた。きっとね、あのふたりは全力で喧嘩してるだけだから。構えた刀と杖。そして、最後の一歩を踏み出すと共に、踏み出された最後の言葉。生まれ変わったら、友達になろう。
聖戦:水の戦Ⅰ
♯01 聖戦:水の戦
クエスト
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キミたちは本当に浅はかだよ。アリスの猛攻に耐える一方のオノノコマチ。だが、そんな戦況を変える一太刀。なんで、キミがそこにいるのかな。体勢を崩したアリス。一瞬の隙を突いた小さな一太刀。それはアイスブランドの裏切りの一太刀だった。
♯02 聖戦:水の戦
クエスト
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さっさと殺しなさいよ。アリスの体を縛るオノノコマチの艶やかな水。それは出来ない。否定するオノノコマチ。やっぱ気に入らない、キミたちは。それでも止めをささないオノノコマチ。だって、私は約束したの。もう、誰も死んだらいけない、って。
聖戦:水の戦Ⅱ
♯03 聖戦:水の戦
クエスト
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甘いよ。鳴り響く冷たい銃声。打ち抜かれたオノノコマチ。解けた拘束。そして次に向けられた銃口。どうしてそこにいるか、理由を教えてもらおうか。アクアプスの冷たい銃口は、親友だったはずの男へ、冷たい視線と共に向けられていた。
♯04 聖戦:水の戦
クエスト
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俺はただ、自分の瞳で確かめたかっただけさ。アイスブランドが追っていた罪人と、その罪人の結末。俺が信じていた道は否定された。だから反対の世界を見たかっただけさ。そして構えた氷の刃。それが理由なら、僕が君を撃つ理由に値するみたいだ。
聖戦:水の戦Ⅲ
♯05 聖戦:水の戦
クエスト
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なんだか調子狂っちゃったじゃない。アリスは情けをかけられたのではなく、本心であると気づいていた。不思議な世界ね、本当に。それはオノノコマチへの賞賛。そうね、世界は私達の理解できない感情で動いているの。それが、愛ってことかしら。
♯06 聖戦:水の戦
クエスト
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それなら、私はその愛ってヤツをつらぬくだけよ。ムラサメは刃を抜く。引いてください、私が相手をします。立ち塞がったレイニィ。そして戦場を覆う雨雲。ありがとう、私をいい女にしてくれて。いきます。こうして、再び水の戦いが始まった。
聖戦:水の戦Ⅳ
♯07 聖戦:水の戦
クエスト
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私が愛する人と生きる世界に、あなた達は必要ないの。ムラサメの水を滴らせた刃がレイニィを襲う。そう、私はふたりきりで過ごせる世界を求めてるの。姉妹という絆を越えた愛。だから、死んでもらえるかしら。だが、レイニィは刃を弾いてみせた。
♯08 聖戦:水の戦
クエスト
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私の愛する人はみんな、もう二度と会えなくなりました。レイニィの胸を締め付ける旧友の声。みんな、人間への愛を知ってしまったせいで二度と会えなくなりました。だから私は、信じません。勢いを増した大粒の雨は、レイニィの頬を濡らしていた。
聖戦:水の戦Ⅴ
♯09 聖戦:水の戦
クエスト
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愛を求めるムラサメと愛を憎むレイニィ。あなたの友達が可哀そうね。どうしてですか。きっと、その友人達は、最後まで愛をつらぬいたのよ。違う、人間に惑わされただけなの。動揺する心。あなたにいいことを教えてあげる。今から私を愛しなさい。
♯10 聖戦:水の戦
クエスト
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弾かれた杖。振り上げられた刃。私を愛したのなら、私の為に死になさい。そうすれば、あなたもわかるでしょう。愛する人の為に死ねるという喜びが。そこにあったのは歪んだ愛。そして、振り下ろされた刃はレイニィの心を斬り裂いたのだった。
聖戦:風の戦Ⅰ
♯01 聖戦:風の戦
クエスト
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起きているのか、眠っているのか。そのどちらに関わらず、イバラを守るように無数の蔦が覆う。あなたはいったい、なにがしたいっていうの。襲いかかる蔦をヨウキヒは問う。私はただ、眠りたいだけ眠りたいだけよ。それはただの寝言だった。
♯02 聖戦:風の戦
クエスト
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寝言は寝てからって、あなたにぴったりな言葉ね。そして寝言の会話は続く。だから私は、別に勝つことに興味はないの。だったら、いますぐ出ていきなさい。ヨウキヒの抗戦は続く。私達が出ていったら、そこに安らげる眠りは訪れるのかしら。
聖戦:風の戦Ⅱ
♯03 聖戦:風の戦
クエスト
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イバラの問いに深い意味があったのか、それは本人にしかわからない。だが、ヨウキヒの思考を巡らせるのには十分だった。日が暮れるまで遊び、疲れ、そして、ただ眠る。思い出していたのは、いつも4人ひとつの布団で夢を見ていた幼き日だった。
♯04 聖戦:風の戦
クエスト
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ありがと、あなたのおかげで思い出せた。ヨウキヒが纏う風向きが変わる。私はもう一度、取り戻したかった。そこにあったのは、ひとりの妖精として個人的な感情。だから私は、この戦いを終わらせて、そしてもう一度みんなで眠れる日を取り戻す。
聖戦:風の戦Ⅲ
♯05 聖戦:風の戦
クエスト
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追い風が撒き散らす無数の蔦。だが、そんな追い風が止んだとき、蔦の中心には優しいそよ風に撫でられながら、深い眠りに落ちたイバラがいた。なんだか私ひとり、馬鹿みたいね。そして、疲れ果てたヨウキヒもまた、深い眠りへ落ちていくのだった。
♯06 聖戦:風の戦
クエスト
前後のストーリー
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ひとつの風が止んだとき、また新たな風が吹き荒れようとしていた。怖気づいたのかと思ったぜ、ベイベ。待ち構えていたウィンディ。知ってるか、主役ってのは、遅刻して現れるもんだぜ。そして現れたのは、果たし状を手にしたヤスツナだった。
聖戦:風の戦Ⅳ
♯07 聖戦:風の戦
クエスト
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こっちからいくぜ、ベイベ。戦場に吹き荒れる風。ずいぶんご機嫌な風だな、笑ってやがるぜ。刀を構えるヤスツナ。なに言ってんだ、今日の風は泣いてるぜ、ベイベ。そして、同行していたウィンドベクターはふたりの会話を理解することを止めた。
♯08 聖戦:風の戦
クエスト
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風の泣き声が聞こえないなんて、漢失格だぜ、ベイベ。泣き声のような風を放つウィンディ。そんな風を踊るように斬り捨てるヤスツナ。あぁ、俺に斬られて笑ってやがる。理解不能の戦い。だが、それは確かに世界の行く末を握る戦いのひとつだった。
聖戦:風の戦Ⅴ
♯09 聖戦:風の戦
クエスト
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もう止めとけよ、ベイベ。お前の方こそ。無数の傷口に染み入る風。漢には引けない戦いってヤツがあるんだぜ、ベイベ。奇遇だな、俺も引けない戦いってヤツなのさ。風が泣いているか、笑っているか、それはふたりが命を張るに十分な理由だった。
♯10 聖戦:風の戦
クエスト
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そして、互いに纏いし風の果て、倒れたふたりが最後に見上げたのは空。そこには相変わらずの風が吹いていた。そんな風がふたりの頬を撫でたとき、ふたりはひとつの答えに辿りつきながら瞳を閉じる。あぁ、風は泣きながら笑っていたのだ、と。
聖戦:光の戦Ⅰ
♯01 聖戦:光の戦
クエスト
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輝かしい光をさえぎったのもまた、輝かしい光。どういうつもりか知らないけれど、私の邪魔はさせない。舞い降りた神へと兵を差し向けたシンデレラ。待ってよ、私はただの傍観者だから。天高く舞い上がり、そして光神はふたりを見下ろしていた。
♯02 聖戦:光の戦
クエスト
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そして神に見守られるように、また監視されるかのように、再開した光の戦い。そうそう、ふたりとも頑張って争ってね。光神が何を考えているのか、それを考える余裕が生まれる隙がないくらい、ふたりの瞳にはお互いの姿だけが映し出されていた。
聖戦:光の戦Ⅱ
♯03 聖戦:光の戦
クエスト
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ひとりが膝をつけば、もうひとりも膝をつく。ひとりが血を流せば、もうひとりも血を流す。いい勝負じゃない。だけど、これじゃよくて相打ちってところかな。それじゃ、そろそろ。光神は神刃を取り出し、そして、狙いを定めたのだった。
♯04 聖戦:光の戦
クエスト
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それは一瞬だった。カタリナが背後に感じた力。神刃が光神の手を離れた直後、神刃は体を貫いていた。やっぱり、それがあんた達のやり方なのね。崩れ落ちる両膝。神刃はカタリナの背中を追い越し、そしてシンデレラの体を貫いていたのだった。
聖戦:光の戦Ⅲ
♯05 聖戦:光の戦
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違う、私達は違うんです。カタリナの心からの否定。地上に舞い降りる光神。やっぱり、それがあんた達のやり方なんだな。おっと、怖い怖い。光神の背後、そこにはすべてを見通したシャイニィが。そして、さらにもうひとつの光が現れるのだった。
♯06 聖戦:光の戦
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あなた達は、いまも歪な平和を続けていたんですね。横たわるシンデレラを見つめ、そして怒りをあらわにしたライキリ。この情況じゃあ、誤解は解けそうにないな。そしてシャイニィは光神から距離を取る。いいぜ、小僧、俺が子守をしてやるよ。
聖戦:光の戦Ⅳ
♯07 聖戦:光の戦
クエスト
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シャイニィを襲うライキリの刃。良い太刀筋だ、うちの怠け者に見習わせたいね。無駄口は聞きたくありません。もうひとつの刀を引き抜くライキリ。いい気迫だ、それに比べてうちの怠け者は。くしゅん。その頃、イッテツは部屋でくつろいでいた。
♯08 聖戦:光の戦
クエスト
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だが、まだまだ小僧だな。振り回される杖と、振り回される体。大丈夫、君はひとりじゃないんだよ。ライキリの隣には、銃を構えたライトイーグルがいた。だったら、俺も混ぜてもらおうか。シャイニィの隣には、刀を構えたライトブレードがいた。
聖戦:光の戦Ⅴ
♯09 聖戦:光の戦
クエスト
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仇をとりたかったんじゃないのか。それはライトブレードがシャイニィの隣にいる理由。だけど、どっか行っちゃったみたい。いつの間にか姿を消した光神。だからさ、俺をハニーに会わせてくれよ。ライトブレードの視線の先にはライキリがいた。
♯10 聖戦:光の戦
クエスト
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なんだよ、小僧同士の喧嘩か。シャイニィはふたりを見守っていた。どうしたんだ、裏切り者の俺を、始末しないのか。真っ直ぐな瞳のライトブレード。ただ立ち尽くすライキリ。訪れた静寂。そして、その静寂を終わらせたのは、一発の銃声だった。
聖戦:闇の戦Ⅰ
♯01 聖戦:闇の戦
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終わるかに見えたふたりの戦いは、次の夜が明けようとも終わることはなかった。なぜ、そこまでして戦うんですか。そんなふたりの戦いを、ひとり残ったヘンペルは見つめていた。もう、なにをしても無駄だというのに。どうして戦い続けるんですか。
♯02 聖戦:闇の戦
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私は大切な友を失った。だから、これは弔い合戦なのよ。大切な友達、か。クレオパトラは失踪した友人を思い浮かべていた。それだったら、私にも戦う理由があるの。私はいまでも信じてる。だから、いつか帰ってくる場所を守らなきゃいけないのよ。
聖戦:闇の戦Ⅱ
♯03 聖戦:闇の戦
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ねぇ、知ってるかしら。守るべきものを持つ者ほど、弱いのよ。それは大切な誰かを失くした者の主張。知らないのかしら、守るべきものを持つ者ほど、強いのよ。それは誰かの帰りを待つ者の主張。だから私は倒れない。クレオパトラの瞳に光が宿る。
♯04 聖戦:闇の戦
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お願い、最後に力を貸してくれるかしら。カグヤの背後から飛び出してきた7つの小さな影。あたり一面に撒き散らされる毒。だが、その毒が奪うのはふたりの体温。さぁ、共にここで散りましょう。それで帰れる場所が守れるなら、私は構わない。
聖戦:闇の戦Ⅲ
♯05 聖戦:闇の戦
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どうして、なぜでしょうか。ただ、争うふたりを見つめ続けるヘンペル。彼女は、いまでも私のことを。そして生まれた小さな動揺。よぉ、アンタのこと探したぜ。ヘンペルの背後に現れたビヨンド。小さな動揺は、大きな可能性へと変わるのだった。
♯06 聖戦:闇の戦
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ムラマサがその場所に辿りついた時、カグヤは横たわっていた。なによ、簡単に倒れちゃって。そして、その声に重なる言葉。そうね、みんな大したことないわね。少し遅れて現れたクラウディは、横たわったクレオパトラを横目に見つめていた。
聖戦:闇の戦Ⅳ
♯07 聖戦:闇の戦
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死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね。クラウディがかざした杖は再び夜を呼んだ。殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す。ムラマサが引き抜いた刀は妖気を死霊を呼び覚ました。さぁ、殺し合いを始めましょう。
♯08 聖戦:闇の戦
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闇に包まれた戦場で行われていたのは、互いに守りを捨てた攻戦だった。あんたなんか、片手で十分よ。ぶら下がるクラウディの片腕。それなら私は、片足で十分ね。引きずられるムラマサの片足。そこに存在していたのは、純粋な殺し合いだった。
聖戦:闇の戦Ⅴ
♯09 聖戦:闇の戦
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みんな死ねばいい。魔物への怒りを顕にしたクラウディ。あんたらの女王だって、付き添う闇精王だって、みんな大嫌い。杖から発せられた闇が形を成したのは大鎌。私がすべてを切り裂いてあげるのよ。そこには残された力すべてが込められていた。
♯10 聖戦:闇の戦
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私はこのときを待っていたの。振り下ろされた大鎌が貫くムラマサの体。崩れる残された片方の足。私の勝ちよ。口角を上げたクラウディ。だが次の瞬間に変わる表情。ムラマサ流、抜刀術。怨みは私の好物よ。そして、ふたりの戦いは終わりを迎えた。
聖戦:無の戦Ⅰ
♯01 聖戦:無の戦
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無益な争いはしたくないんだ。スノウィは投げやりだった。気にいらねぇなぁ、テメェみたいな漢は。僕らが争ったところで、きっとなにも変わらないよ。それじゃあ、目を背けるっていうのか。違うよ、なにも僕が戦わなきゃいけない話じゃないしね。
聖戦:無の戦Ⅱ
♯02 聖戦:無の戦
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だったら、さっさと斬られて退場しろよ。ナキリは鞘に手を添え、そして一直線に足を運ぶ。そして引き抜かれた刀。だが、その刃を弾いたのは杖ではなく、もうひとつの刀だった。ずいぶんと、大きくなったじゃねぇか。ご無沙汰してました、師匠。
♯03 聖戦:無の戦
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それがテメェの見つけた誠か。ナキリは刀を大きく振り払う。私は気づいてしまったんです。ムミョウガタナが立て直す体勢。だから私は、もうひとつの世界を見てみたい。勝てるはずのない相手を前に、それでも名も無き刃は輝きを放つのだった。
聖戦:無の戦Ⅲ
♯04 聖戦:無の戦
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それでこそ俺の弟子だ。偽の一文字を背負ったナキリは愛弟子を褒め称えた。違う、私は誠を背負うんです。だが、その想いは虚しくも散る。立ち上がることの出来ないムミョウガタナ。太刀筋が語ってるぜ、俺と戦い、そして越えてみたかったってさ。
♯05 聖戦:無の戦
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やっぱり師匠は全部お見通しなんですね。ムミョウガタナが見た誠、自分へ正直な生き方。ある意味テメェは正直者さ。ナキリは少し悲しそうな笑顔を浮かべた。これが漢の生き様だ。そして、スノウィへと向られた刃。そういうの、僕は嫌いだから。
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