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ミドリの居場所は竜界だった。竜界の新組織に籍をおき、天界、魔界、常界、ひいては神界との橋渡しを担っていたミドリ。走り出したら止まらない。そう、彼女はたくさんの追い風を感じているのだから。
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雨が降ると、退屈な気分になる人もいるだろう。だが、雨が降ると、心が落ち着く人もいるだろう。それは自然への恵みでもあり、心への恵みでもあった。ウンディーネの想いは、みなの心へ。
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波打ち際、その体を委ねていたアオト。砂浜に記したふたりの名前は、きっとすぐ波にさらわれるだろう。だが、それでよかった。最愛の女性はその心に生き続けるのだから。イマの僕に、なにが出来るのかな。きっと、なんでも出来るよね。
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夕焼け空が告げる一日の終わり。茜色の景色。どこか懐かしくて、寂しい。だが、悲しい顔をしたら怒られてしまうだろう。きっとそこには、イフリートの想いが存在しているのだから。
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アカネ、そろそろご飯の時間よ。呼び声に応じて、分厚い参考書を閉じたアカネ。その日常は、イマが守られたからこそ訪れた日常であり、再び父の背中を追いかけ始めたから。なぁ、父さん。みんな。俺は、イマを大切に生きていくよ。
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イマもまだ、ロキはどこかに存在しているかもしれない―。