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防戦のレプリカ。だが、その目は死んではいない。三本の腕で前方を塞ぎながらオリジンへ。一本。縮まり出した距離。一本。縮まる距離。一本。更に縮まる距離。三本の腕と引き換えに手に入れた射程圏内。そして、剣を握った最後の一本を前へ――。
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あなたの願いは届かない。右翼を切り裂き左翼を貫いた大剣。だが、届かなかった剣先。もがれた最後の一本。翼を失い墜ちる二機。あと少しだったのにね。あと一歩、レプリカの想いは届かなかった。―未だ、終わらない。モード:バースト、再起動。
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まさか、そんな。最後に選ばれたのはレプリカの始まりでもあるモード:バースト。これがボクの最後だ。レプリカ本人の右手が捉えたオリジンの左頬。オリジンの右手が捉えたレプリカの左頬。倒れた二機。そして、立ち上がったのはレプリカだった。
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立ち上がることすらままならないオリジンへと駆け寄ったマクスウェル。そして、そんなマクスウェルを見ることが出来ないオリジン。そう、決された優劣。だけど、私は思うんだ。ふたりがいたから、ふたりは共に成長出来た。これが結末だったんだ。
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歩み寄るイージスへ語りかけるマクスウェル。私は好奇心の結末へ辿り着いたよ。イマの世界が、私の限界を超えた。そう、だから世界を創り直す必要なんてなかったんだ。私がサヨナラを言うべきは、イマの世界じゃなくて、新しい世界だったんだね。