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潮風が気持ちのいい極東国の南の離島。オリナは二対の棍を手に、真っ白な砂浜で汗を流していた。いい動きをしている。オリナに話かけたのは査察に来ていたアーサーだった。お兄さん、本島の人かな。これはこの島に伝わる伝統の武器と武術なんだ。
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手合わせを頼めるか。アーサーの好奇心。別にいいけどさ、怪我しても知らないからね。純真無垢で迷いのないオリナの拳。そして、その拳を楽しそうに受けとめるアーサー。勝敗が決めたオリナの未来。外の世界には、こんなに強い人がいるんだね。
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与えられたラモラックのコードネームと、新しい世界。ラモラックにとってはすべてが新鮮だった。自分よりも強い仲間たちと共に鍛練し、切磋琢磨する日々はラモラックに充実を与えた。そう、ラモラックにとって世界が広がり始めたのだった。
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世界が広がれば、視野は広がる。同じ世界評議会という組織に属しながらも、そこには様々な考えが存在していた。存在する足の引っ張りあい。だけど、アタシはボスを信じてるよ。アーサーはラモラックにとって、世界の中心に存在していたのだった。
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広がったラモラックの世界の中の小さな世界。それは円卓の席についた仲間たち。少しずつ歳をとる。だが、それでも変わることない関係。この広い世界に、信じ続けられる居場所が出来たよ。気がつけば、そこはラモラックの第二の故郷となっていた。