ドラゴンの力はやがて、解放せし者に握られる。それこそが炎のドラゴン【レーヴァティン】がこの統合世界<ユナイティリア>に産み落とされた理由。裏切りの刃は神々の悪戯に向けられるのか、約束された未来を壊す為に向けられるのか。今はただ、審判の日へ、その姿を変えながら、灼熱の炎を燃やし続けた。
ニミュエは統合世界全土を旅しながら、都合の良い犠牲と呼ばれた妖精たちを探し、新たな道へと導いている。
極彩監獄の最期を彩るのは複合の第七監獄スペクトル。7番目の天国とすらも言われるその極彩色は見る者全てを虜にする。人に悪意を忘れさせる方法は、罰を与えることではなく、幸せを与えることであると、ひとりの天才は唱えていた。
不完全なリブートながら、任務を遂行したカゲロウ。マスターハ、先ニ未来ヘ進ミマシタ。ダカラ、ソノ道作リオ願イシマス。カゲロウの炎は偽りの未来を燃やし、デオンは王への忠誠を燃やす。コガネは所長の為に最後まで立ち続けたのだった。
本当は笑いたかったのかもしれない。叶わない現実。本当は生きたかったのかもしれない。叶えられない現実。本当は、本当は、本当は。だが、終教祖により抑え込まれた本当。そう、嘘を突き通せば、それは本当になるんだよ。だから、東魔神サマエル、君は嘘を突き通してよ。ただ世界を壊したいという嘘を。
1年に1度の大切な日は、5人が揃う大切な日になった。私はイマもみんなが大好きだよ。
僕は世界中の誰よりも幸せなんだ。あの雪降る日に、肯定された命。そして、彼へ向けられる笑顔は、歳を重ねるにつれ増えていった。やっぱり俺は幸せものだ。そう、だから俺こそが、世界の悲しみを背負うべきなんだ。そんなアーサーへ捧げられた祝福。誕生日、おめでとう。どうか、みんなの言葉が届きますように。
銀河系アイドルのその裏側で支えるのは、統合世界で唯一の銀河系プロデューサーだった。ヘルメットに隠されたその素顔は、怒っているのか、笑っているのか、それとも涙を流しているのだろうか。そして、彼が本当にプロデュースしたいものとは。
何故あの時、あの少女を手にかけたか、その答えをもらってなかったね。悪戯な神は問いただす。あの少女って、誰。寝ぼけ眼のまま返す風の神。あの少女を、助けにきた。そう言いながら指差した竜界、だが指差したはずの少女は既に姿を消していた。