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そこにアーサーはいなかった。アカネたちを見つめていたのは愛を統べし者。彼はもういない、私は彼で、彼は私なのだから。だが、その語り口で伝わった真実。そう、アーサーは飲み込まれたという事実。私と共に、生まれ変わる世界を見届けようか。
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ただ、立ち尽くすことしか出来ないアカネたち。愛を統べし者の背後、浮かんでいたディバインゲート。ねぇ、どうして。アオトが気づいた異変。徐々に、その体が光へと変わるタマ。アイツの心は、もう、どこにも存在しないってことなのかよ。
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ふざけんなよ。怒りを隠すことの出来ないアカネ。あぁ、その怒りをぶつけてやればいい。アカネに寄り添うように現れたイフリート。俺が教えてやるよ、オマエが愛した世界は、やっぱり愛すべき世界だった、ってことを。この拳で、教えてやるよ。
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大丈夫だよ、彼はきっと帰ってくる。そう声をかけたのはアオトに寄り添うウンディーネ。同じ血が、それを感じているの。ウンディーネに受け継がれた呪い。それもまたアーサーが受け継いでいた呪い。うん、だから僕たちは、僕たちのすべきことを。
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ねぇ、師匠。私ちょっとワクワクしてるんだ。だって、私はいまから世界を救うんだよ。こんなことって、きっともう二度とない。ううん、二度と起こらないように頑張るね。それでこそ、ウチの一番弟子ネ。それじゃ、おもいっきり駆け抜けるよ!