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幻想の果てに残った現実。だが、その現実をファティマは少しずつ受け止め始めていた。そして、そんなファティマの心をもう一度立ち上がらせたのは聖魔王の言葉。これは命令だ。もう一度、このオレについて来い。本当のオレの生き様を教えてやる。
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私はただ過去をなぞったに過ぎない。だけど、こうして新しい道が生まれた。違う未来が広がり始めた。だから、もう少しだけ頑張ってみようと思う。どうか、最後まで見守っていてね。ユカリはひとり、お揃いのストールを抱きしめていたのだった。
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聖戦の果てに生まれた新しい道。それは、天界と手を取り合い、肩を並べて歩く道。そして、オレたちの目的は、あのときも、いまも変わらない。だから、あのときの続きを始めよう。聖魔王ヴラドが睨んだのは神界。これからのオレたちなら、必ず―。