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統合された三つの世界に向けたられた悪しき三つの願い。そう、統合世界を形成する三つの世界全てに悪しき願いは向けられていた。刃と化した無の竜は、全てを無に帰し、そして、新たな世界へと再創<リメイク>せんとしているかの様だった。
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この世界全てに、意味は有るのか。いや、意味の無いものも存在はしているだろう。無の猫に存在理由などは無く、そして誰かに必要ともされず、そして不必要ともされなかった。もしかしたらその様な存在は、本当は存在していないのかもしれない。
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ふわふわ、ふわふわわ。ふわふわ、ふわふわり。ふわふわ、ふわふわわ。ふわふわ、ふわふわり。ふわふわ、ふわふわ。ふわふわ、ふわふわ。ふわふわ、ふわふわ。ふわふわ、ふわふわわ。ふわふわ、ふわふわ。ふわふわ、手にした綿菓子に夢中だった。
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機械はいつか壊れ、そして捨てられる。それは自立型ドライバも同じ。切れた油、止まった鼓動。だけど、魔法使いは放ってはおけなかった。まるで、いつかの居場所を無くした自分を見ているようだったから。そして、自分の居場所を求めていたから。
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魔法使いにより施された塗装、道化嬢により飾られた装飾、それは新しく迎え入れた家族への愛情表現。そう、居場所を無くした皆は寄り添い、そして、一つの家族になった。不器用が故に、素直に気持ちを伝えられない、だけど暖かな家族だった。