特務機関ナイツ・オブ・ラウンドの絶対的ボス、コードネーム・アーサー。最強と名高き銃剣型ドライバ【エクスカリバー】を担ぎ、絶対王制の名の元に決め込んだ高みの見物、遥か彼方に浮かぶ理想郷<アヴァロン>で浮かべた笑み。届いた推薦状、表明した参加の意、それは世界評議会が隠した鍵を暴く為に。
始まった黄昏の審判、約束された未来、統合の先にある融合、全ては自分の為にあったんだ、男は自らが聖王だと声高らかに名乗りを上げた。左手には見つけた鍵を、右手には【エクスカリバー:リボルブ】を、寄り添う12の聖なる銃と共に、開かれた扉のその先へ。聖王アーサーとして、聖暦の王の責務を果たす為に。
YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガヒノポックルン! メガなホノオにダカレテネムレ! YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガヒノポックルン! ホノオにダカレテネムリヤガレ! ポクラッチョ! (リリック・ザ・メガポックル フレイムチューンより抜粋)
YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガミズポックルン! メガなミズにダカレテネムレ! YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガミズポックルン! ミズにダカレテネムリヤガレ! ポクラッチョ! (リリック・ザ・メガポックル アクアチューンより抜粋)
YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガカゼポックルン! メガなカゼにダカレテネムレ! YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガカゼポックルン! カゼにダカレテネムリヤガレ! ポクラッチョ! (リリック・ザ・メガポックル ウィンドチューンより抜粋)
YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガピカポックルン! メガなヒカリにダカレテネンネ! YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガピカポックルン! ヒカリにダカレテオヤスミナサイ! ポクラッチョ! (リリック・ザ・メガポックル ライトチューンより抜粋)
YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガヤミポックルン! メガなヤミにダカレテネムレ! YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガヤミポックルン! ヤミにダカレテネムリヤガレ! ポクラッチョ! (リリック・ザ・メガポックル ダークチューンより抜粋)
YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガコロポックルン! メガなムにダカレテネムレ! YO! YO! マイネーム イズ メガメガメガメガ メガコロポックルン! ムにダカレテネムリヤガレ! ポクラッチョ! (リリック・ザ・メガポックル ノーンチューンより抜粋)
聖なる扉<ディバインゲート>の真実を追い求める最中、流れ着いたのは7つの惑星を模したプラネタラウンジのひとつ、ラウンジ:マーズ。ちょっと一休みのつもりが襲いかかる無限の炎。小さな炎であれ、数を増せば、それは脅威へと変わる。
ラウンジの片隅、遊んでいたのは火遊び妖精。そんな火遊びを加速させるのは、吹きすさぶ風。小さな風は、ただの火遊びを燃え上がらせた。火と風が揃った時、ただの遊びは事故へと変わる。ラウンジでの休息は、まだ訪れることはなかった。
マーズラウンジに配備されていた第四世代の自立型ドライバが動き出した。それは予期せぬ来訪者を撃退する為に。このラウンジは一体誰の為に、何の為に用意された安らげる場所なのか、その答えを知るのが先か、それとも朽ち果てるのが先か。
遂に訪れた癒しの時間、それは恋に燃える乙女と、寄り添った風の乙女との一時。妖精と一緒に一休み、と思いきや、突如襲いかかってくる炎と風。休息を求めるには、彷徨い辿り着いた、このラウンジ:マーズを抜け出す他なさそうだった。
ラウンジ:マーズの最後に待ち受けていたのは、名前に釣られて訪れた真っ赤な燃える処刑人。自らの休息を邪魔する者に対して、炎の剣の名の元に、終わることのない炎を。それは、自らが炎刑者への道を進む為にも、必要な悪意だった。
ようこそ、ラウンジ:マーキュリーへ。微かに聞こえる水の流れる音、空調の効いた涼しい空間は、火照った体を心地よく冷やした。だけど、微かにしか聞こえなかったはずの水の音が大きくなった時には、目の前に無限の水が広がる寸前だった。
無限の水を退けた先、聞こえてきたのは無数の銃声。だけど、不思議と火薬の匂いはしなかった。音の正体を確かめようと見渡す周囲。見つけた正体、それは大きな水鉄砲を構えた、悪戯好きな水遊び妖精と、喧嘩をしている火の妖精の姿だった。
仲裁できた喧嘩、だけどもう、遅かった。ラウンジに響き渡る無数の機械音。それは二足ではなく、四足の歩行足。しかれ始めた警戒態勢、近づく二つの四足歩行音、そして、その奥から更に聞こえてきたのは、火花を散らす新たな歩行音だった。
ラウンジで休息していたのは、魔物だけじゃなかった。清らかな乙女もまた、涼しさの誘惑にマーキュリーへ。偶然にも流れ着いた来訪者に、戸惑うよりも早くとった攻撃態勢。制止する炎の乙女の声に耳も貸さず、彼女は流れに身を任せていた。
本当は暖かい場所へ行きたかった、そんな思いも虚しく、涼しいラウンジへと辿り着いてしまった氷の悪魔は嘆いていた。そうだ、暖かくなるには体を動かせばいい、ただそれだけの理由で、予期せぬ来訪者へと外せない手袋で握った氷の刃を向けた。
ラウンジ:ジュピターにはいつも心地良い風が流れていた。そう、冷たくもなく、痛くもなく、まるで春風のような心地よさ。そんな心地の良さに乗り、運ばれて来たのは、心地の良くない風。魔界の風は、風にのり、無限に増殖しようとしていた。
魔界の風の直後に流されて来たのは、沢山の幸せを届けようと、沢山の手紙を抱えた風の妖精。魔界からも、天界からも、このラウンジには幾つもの風が流れ着く。そして、流れつくのは風だけでなく、時には水の妖精さえも間違えて流れ着くのだった。
心地よい風は、風を動力源とした自立型ドライバの活動を活発にした。そう、動力源は風、機体の色は緑。だけど、しかれた警戒態勢は青。その場で動力源の増幅を可能にする環境に頼ることなく、自立進化をした青い自立型ドライバが忍び寄る。
代わり代わり姿を見せる乙女達。風の吹くラウンジ:ジュピターには、風に愛された乙女が。助けを求めるかのような潤んだ瞳が、眼鏡の奥に見え隠れしていた。そんな乙女を慰めるかのように、水に愛された乙女が、笑顔で手招きをしていた。
ちょっと立ち寄ったラウンジで一休み、風の悪魔はいつものガスマスクを外し、心地良い風に吹かれていた。そう、心も体も休ませていた。そんな彼女の前に姿を見せた来訪者に、焦るがあまり、風の剣を向けるのだった。全ては照れ隠しの為に。
暖かな優しい光が溢れるラウンジ:ビーナス。金星でもあり、また女神の名でもあるその空間は、母のゆりかごの様な優しさに満ち溢れていたはずだった。溢れ過ぎたその光にまぎれ、悪意のある光が増え続けた時、その優しさは厳しさへと姿を変えた。
優しい光をスポットライトに、ステージへと昇ったのは光のアイドル妖精。無数の光に酔いしれた歌姫は、この場所が自分の居場所であるかのように、最高の時間を過していた。ただ、その歌は、ラウンジでの休息を許さないほどのものだと気付かずに。
優しい光を切り裂き、休息のひと時を引き裂いたのは紫色の鎌だった。両隣に従えたのは斧を模した自立型ドライバ。3機が揃って、初めて警戒態勢の色の意味が解る。だけど、理解した時には既に、新たな悪意ある鎌が振り下ろされているだろう。
トラブル発生中のラウンジ:ビーナスに、大精霊の親衛隊長でもある光の妖精もまた居合わせていた。ラウンジに出現する乙女の霊の調査依頼、それが彼女がここに訪れた理由。ただ、彼女には、その霊の正体が何なのか、調べなくても解っていた。
マイハニーを追いかけて、ラウンジに現れたのは軽い光の処刑人。昇格試験よりも、なによりも、光の乙女を手に入れる為に。ただ、彼が訪れた時にはもう、光の乙女は姿を隠していた。慌て追いかける彼は、その道を遮る者全てに剣を向けた。
光溢れるラウンジとは反対に、心地良い暗闇に覆われたラウンジ:サターン。そこは不安な闇とは違い、誰もが安心出来る闇に覆われていた。眩しさに疲れてしまった人々が休息に訪れるその場所には、眩しさに疲れた魔物の群れもまた、訪れていた。
闇に紛れて悪戯を繰り返していたのは、進化を遂げた闇の悪戯妖精だった。暗闇から忍び寄り、そして繰り出される正義の拳。自らがこの、闇のラウンジのチャンピオンに君臨すべく、足を踏み入れた者全てに、その右ストレートを叩き込むのだった。
ラウンジに配備されていた3機の自立型ドライバが稼働を開始した。重厚な金属音が鳴り響いた暗闇、ひと時の休息は終わりを告げる。いや、初めから休息などなかったのかもしれない。開かれた扉の先へと辿り着くまで、休息など許されなかった。
惑わし乙女と、昇りし乙女の邂逅、それは闇の中で。お互いがお互いに興味なく、このふたりの間に会話はなかった。だけど、会話がなくても、そんな一緒にいる時間がお互いにちょっとだけ心地よかったのは、きっとお互いに興味がなかったから。
常界<テラスティア>での一仕事を終え、暗闇のラウンジで一休みをしていたのは正統派処刑人の魔物の男。ほんの一休みのはずが、心地良い暗闇に心奪われ、ついつい長居を。だけど、偶然にも通りかかった罪人に、自らの闇の鎌を振り上げた。
心を無にする事の出来る、素敵な癒しのラウンジです。そんなコンセプトでオープンしたのが、このラウンジ:アース。仕事に学校に、恋に遊びに、そんな日常に疲れてしまった人が、思考を停止したい人が訪れるラウンジには、無が広がっていた。
無に出来た心、全ての思考から解放されたこのラウンジに、主だったサービスなど何も無く、その干渉しないというサービスこそが、人気の秘密だった。だけど、それは落ち着いたこの空間を壊してしまう、招かれざる悪戯妖精が現れるまでだった。
物静かなラウンジに、いくつもの回転音が鳴り響いた。無という癒しを壊してしまうほどのその音は、予期せぬ客にだけ向けられた、ラウンジ唯一のサービス。そして、その予期せぬ客は、その音が消えた時、その存在が無かったことにされるだろう。
ふわり、ふわり、浮かんでいたふたりの乙女。静けさを取り戻したその空間の居心地の良さに、ふたりはいつまでも昇れずにいた。いや、例え居心地が悪くなろうとも、そのふたりはきっと、昇ろうとはしないだろう。昇ることに、興味などなかった。
極東国<ジャポネシア>からの帰り道、精神を統一する為に訪れた無の正義の処刑人は、この何も無い空間で、ただ目を閉じていた。思い出すのは誠を背負いし者達の背中。越えるべき相手を見つけた彼は、刀を握る拳に力を込め、そっと目を開いた。
流れ着いたプラネタラウンジで、休息する暇もなく、遂に辿り着いたのが最後のラウンジ:ムーン。求めていたはずの休息は叶わず、求め始めたのはこの場からの脱出。だけど、そう簡単には抜け出させてくれないのが、このラウンジ:ムーンだった。
仲良しだけど、仲の悪い、だけど本当は仲良しの3色の悪戯妖精達は、最後のラウンジでさえも悪戯を繰り返していた。交わった世界により、更なる力を得てしまったその力は、もはやただの悪戯では済まされないことに、気付いてはいなかった。
小さな4つの風は、大きな波を生んだ。その波は、風により更に勢いを増す。ただ、小さければ心地良い風も、漂うことが出来れば気持ち良い波も、その全てが混ざり合うことにより、脅威へと変わる。もう、このラウンジにも、休息はない。
光の自立型ドライバに照らされ、浮かび上がったのは闇の悪意。一時の休息と引き換えに、訪れた予期せぬ客へと向けられたその悪意は、ライトアップされ、より一層と眩い輝きを放っていた。まるで、今から行われる行為を、正当化するかのように。
流れ着いた者を餌にする、アリ地獄の様なこのラウンジの調査の為に舞い戻ってきたのは、ふたりの小悪魔を従えた戦う乙女。月に照らされた夜、この7つのプラネタラウンジ最期の闘いが始まる。その先に待っているのは、休息か、次なる戦いか。
遥か彼方に浮かぶ理想郷<アヴァロン>で待つ男がひとり。世界へ向けた聖剣、浮かべた笑み、自らこそが聖暦の王だと名乗りを上げた。少し伸びた前髪から覗く、揺るがない瞳、果たすべきは、王の責務。常界最強の男と共に、開かれた扉のその先へ。