また奪うんだね、私達の居場所を。再開を果した東魔王と風精王。師匠が話してくれた、友達だね。歪な平和の犠牲者は襲い掛かる。どうしてアル。私達はもう、ここしかないの。だが、東魔王は知っていた。もう、ここにも、居場所がなかったことを。
気付いてんだろ。ライルは問いかける。あぁ、全部な。北魔王の口から語られる、教団の今。だから俺は、守るんだよ、あいつが帰って来られるように。だったら、迎えに行けっての。そして、そんな戦いを一匹の竜が引き裂いた。ねぇ、僕も混ぜてよ。
まさか、あなたが直々に乗り込んで来るとはね。ええ、みんなが道を作ってくれたのよ。ファティマが辿り着いた美宮殿。そして、そんなファティマに対し、ヴィヴィアンは落ち着きをみせていた。さぁ、私達は私達の戦いの続きを始めましょう。
あの棺は、あなたの仕業なのね。ファティマは問う。例え否定してたとしても、あなたはそれを信じるかしら。それがヴィヴィアンの答え。私としたことが、愚問だったわね。そう、誰かが私達に口実を与えてくれた、それだけで十分だったのよ。
だから私は、ずっと機会を伺っていた。もう一度、あなた達と戦争をすることを。その為に女王様を逃がしてあげたんだから。そして、私達は新たな女王を受け入れた。本当はそれで十分だった。だけどね、人質が欲しかったのよ。そう、王様よ。
すべての駒が揃った。だけど、それをあなたは壊した。それは堕魔王の復活だった。ねぇ、どうしてかしら。どうして彼はあなた達と一緒にいるの。だから、私が正してあげるのよ。あの日の彼は王様だった。だから私は、あの日の続きを始めるの。
美宮殿の玉座にひとり残されていたヒカリの元へ現れた訪問者。そして、ヒカリはその訪問者と初対面であるにも関わらず、それが誰なのか瞬時に理解した。そして吐き出されたのは、ふたりの体に流れる血を肯定する言葉。はじめまして、お姉さん。
そのすべてを受け入れたような顔、気に入らないわね。玉座のヒカリへと近づくモルガン。当然、知っているのよね。それはふたりの体に流れる妖精王の血。私はあの男が生まれる前に、創られた。そして、私は兄が生まれた後に創られたんだよね。