一族を裏切った道化の魔法使いによる解放、対抗すべく訪れた古の竜、上位なる力の前に人間は為す術をなくしていた。戸惑う常界、光を宿した少女を想い、睨み合う二つの光。そんな時、奏でられた色彩。それが天界の答えなのね。幼き魔女王に代わり、六色の女王を引き連れたファティマは【アポカリプス】を構えた。
終わらない幻想を、奏でてあげる。形を変えた【アポカリプス・マリア】が指揮をとる六色の宴、そこに協調などはなく、また、その各々の独奏が美しくもあった。天界は神の怒りを恐れ、歪な平和を作り続けると言うのね。妖精王へ真意を問う幻奏者ファティマ。それが約束された未来よ。妖精王は美笑を浮かべていた。