神々しいほどの輝きを放つ六つの光の出現に戸惑う常界<テラスティア>に舞い降りたのは、美を司る大精霊ティターニア。差し伸べた手は、光を宿した少女へと。これ以上、聖なる扉<ディバインゲート>に近づいてはなりません。それはまるで、幼子を叱る親の様。彼女は誰よりも、少女自身の平和を想っていた。
全て、精霊会議での決定です。それでも拒もうとする光を宿した少女へと向けられる強い眼差し。力を解き放ち、妖精王としての姿を露わにするティターニア。もう、時間がありません。強引に差し出された手は、歪な感情を纏っていた。これ以上、都合の良い犠牲を出すわけにはいかない。二人の間に光精王が立塞がる。
ここは、女性が美しさを競い合う美しき闘技場。そして、君臨するのは美しさに祝福されし美の精霊の王。女性だけが持つ力強さは美しさへと、世界で一番美しき戦いが始まる。浴びる眼差し、沸き起こる歓喜、美しさに抱かれた戦いが今、始まる。