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私は信じてる。それがなにか、ウィルオウィスプは尋ねなかった。私が聞きたい言葉は、さよならじゃないんだよ。私が聞かせたい言葉も、そんな言葉じゃない。みんなで一緒に笑い合うんだ。私とパパとママ、父と母と姉、そして、お兄ちゃんと。
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そんな表情が出来るようになったんだね。ユカリを優しく見つめたシャドウ。ええ、きっと私は変わった。だからみんな、変わることは出来るの。沢山の涙があった、だから私はいまここにいる。そんな沢山の涙を、無駄にするわけにはいかないもの。
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ドライバを構えたギンジ。みんなが作ってくれた道、最後はめちゃくちゃにぶっ壊してもいいよな。あぁ、いままでよく我慢したな。となりで優しく微笑むゼロ。俺たちは真実を見届ける義務がある。こんな俺でも、イマの世界の希望なんだからよ。
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始めようか、終わりの始まりを。最後の審判を。世界に訪れる終わり。生まれ変わろうとする世界。一斉にドライバを構えたアカネたち。俺たちの旅はこれでお終いだ。みんな、いままでありがとう。それじゃ、行こうか。イマの世界を生きるために。
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やりたいこともない、夢なんてない、将来なんてどうでもいい。少年はいつも無関心だった。そんな少年が見つけた夢。見つめた将来。俺はイマを生きる。振り下ろされた斧。込められた最高幹部としての責務。それが、あの日の少年のイマの姿だった。