-
もう、僕たちの出番さ。常界に降り立ったメイザースとティルソン、与えられた神格にのみ生かされる4人の新魔王ならぬ新魔神。この世界に偽りの教祖など要らぬ、偽りの神など要らぬ、偽りの王さえいればいい。対峙したのはクロウリーたちだった。
-
アザエルと対峙したパイモン。私たちの王に、指一本触れさせやしない。広げた扇と共に、アザエルへと飛び掛るパイモン。だが、アザエルはほんの僅かな動きで、その攻撃をかわしてみせた。そう、それは植え付けられた神格がなせる動きだった。
-
パイモンを包み込むアザエルの炎。貴様のこれが、神が与えた力だというのなら、世界を滅ぼす力だというのなら。奪われるパイモンの体力。だが、それでも耐えてみせたパイモン。私の炎は、あの人のために、イマの世界を守るためにある力なんだ。
-
貴様は主から神の力を与えられたかもしれない。だが、私たちは主からそれ以上のものを与えられた。そう、私がいまここにいられるのは、あの人がいるからなんだ。異なる主を持ち、違う道を選んだふたりの旧魔王。さぁ、雌雄を決するとしようか。
-
燃え上がり、やがては消える炎。そう、アザエルの炎は消えた。そして、ときを同じくしてパイモンの炎も消えた。それでも、パイモンは決して倒れなかった。私は約束したんです。ずっと一緒にいるって。その言葉が、パイモンを生かしたのだった。