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リイナに無理矢理注射を打ち込まれたイッテツ。いつか仕返しするからな! ふたりはヨハンへ一直線に走り出す。肉弾戦とか好きじゃないんだ。僕の代わりに戦ってきてよ。ほら、ヨハン軍団のみんな! 気がつけば、無数の軍勢が生まれていた。
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こんなの、聞いてないぞ。無数の軍勢を相手に体力を消耗するイッテツ。いいから、いまは数を減らすんだ。対抗するリイナ。だが、このふたりをしても、減ることのない軍勢。奪われたイッテツの身動き。そして、その危機を救ったのは少女だった。
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やっと追いつきました!そう、少女ヒナギクは瞳を輝かせていた。誰だか知らんが、恩に着る。そして、再びイッテツは前線へと。見せてください、師匠の力を。こうして、イッテツとリイナは無数の軍勢を掻き分け、ヨハンの許へ辿り着いたのだった。
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リイナがヨハンへと突きつけた銃口。なにか言い残すことはないか。それでもヨハンは楽しそうだった。僕たちの始祖って、とっても強いんだよ。イッテツが突きつけた剣先。それでもヨハンは楽しそうだった。死後の世界って、どうなってるのかな。
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そっか、思い出した。僕は一度死んだんだった。それは聖人になる前の話。そして、ヨハンが新たに抱いた好奇心。聖人って、死んだらどうなるんだろう。ドス。転がり落ちた首。水聖人ヨハンもまた、最期のときまで自らの好奇心にだけ貪欲だった。