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ジャンヌから伝えられた神々の確執。神界を支配しているのは北欧の神々。その他の神々は肩を持つ者もいれば、中立の者も、対立する者もいるの。ガチャリ。一斉に扉を振り返る。あれ、みんないたのか。そして、全員が帰還を果たしたのだった。
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続けるわよ。で、世界の決定によって、統合世界を壊すという決断が下された。趣味が悪いわよね、ギリギリまで引っ張っておいて、このタイミングでその決定を下すだなんて。まぁ、その方が次の再生された世界はより高いレベルになるでしょうけど。
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って、もう知ってそうな顔ね。そう、アカネたちはすでに知っていた。下された世界の決定を。それじゃあ、いま統合世界は。急に曇り始めたジャンヌの表情。すでに交戦状態よ。主戦場は常界、すでに神々が侵攻を開始している。だから、急ぎなさい。
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アタシがみんなを連れて行くわ。もう準備はいらないわね。だが、アカネたちには理解出来なかった。どうして、アンタが俺たちのことを。そして、ジャンヌは振り返らずに告げる。なんかさ、昔の必死だった頃のアタシのことを思い出しちゃったのよ。
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アタシは死んで英雄になった。そして、妖精の血を得て「聖人」という生き物に選ばれた。そう、滅びと再生の象徴として。だけど、やっぱりアタシだって人間だった。死んで英雄なんて、伝記で十分。さ、昔話はここまで。ほら、それじゃ行くわよ。