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君の相手は僕がするよ。ライルが大剣を構えると同時に目にも止まらぬ速さで薙いでみせたアサナ。一度アンタとは、戦ってみたかったんだ。体勢を崩しながらも、その攻撃を弾いたライル。アンタの話は聞いてたよ、随分と古い付き合いなんだってな。
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僕はただ、彼に幸せになってほしいだけです。それはアーサーの幼き日を知っているからこその想い。杖に集積された風は荒れ狂う。だったら、俺は俺の幸せのために、アイツを殺すだけだ。ライルを縛り続ける鎖、それがいまも彼のすべてだった。
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続く攻防。力任せに振られる大剣をいなした風。そして、風が解いた大剣を握るライルの右手。僕の勝ちです。振るわれる杖。次の瞬間、流れ出す赤い血。悪いな、武器はこれだけじゃないんだ。アサナの体を貫いたのは、ライルが手にした銃輪だった。