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いまここで、アンタを助ける。それが俺なりの、王への忠誠さ。その王が、どちらの王を示しているのか。そんな質問は無粋だった。だったらワシも、王様に恩を売っとくか。そのとき、三人の目的は一致した。誰にもあのふたりの邪魔はさせない、と。
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あまり、調子に乗らないほうがいい。スフィアの牽制。これは世界評議会の決定であり、世界の決定の一部なのだから。んなこと、初めから知ってたさ。オマエらの本当の目的は、この混乱に乗じて―。それ以上は、口に出さない方が身の為だ。
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ヒスイの言葉を遮ったのはベオウルフだった。順調に進んでるかな。ロキが求めた報告。ええ、予定通りにコトが進めば、恐らくは。内緒話すんなって。そして、ヒスイは答えを告げる。オマエらは、いまからディバインゲートを解放するつもりだろう。
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ご名答。響き渡る渇いた拍手。争うふたつの世界、力を抑えきれなくなったふたりの王。そんな力がぶつかり合ったせいで、世界の半分が消し飛びました。誰も疑いはしない話さ。例えそれが、彼らの力ではなくディバインゲートの力だとしても、ね。