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正の感情か、負の感情か。目が眩むというのは、ふた通りの意味をはらんでいた。目の前の欲に目が眩む。それは誰しもに訪れる感情。大切なのはその先さ。シャイニィが説く教え。そして、決して目を逸らしちゃいけねぇ。ありのままを見つめるんだ。
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目の眩む幸せな天界と、目の眩むほどの崩壊を。それはかつての聖戦の始まりと終わり。俺たちはあの日、目を逸らしちまったんだ。天界を支配した歪な平和。そう、俺たちは、目の前の平穏に目が眩んじまったまま、長い年月を歩むことになったのさ。
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精霊士官学校の成り立ちの背景には、かつての聖戦が関係していた。発起人はひとり残された美しき妖精王。私たちが、あの人を守れる強さを持っていたら。そして、その考えに賛同したシャイニィも、精霊士官学校の立ち上げに協力していたのだった。
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俺たちは遠回りをしすぎたみたいだ。明日へ手を伸ばし、明後日を見失う。それが天界の在り方だった。きっと、目が眩む未来が待っているだろう。逸らしたくもなるだろう。そういうときは、一度目を閉じればいい。そして、思い浮かべればいいんだ。
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眩しいほどの未来。そんなものは存在しないかもしれない。だが、手を伸ばさなきゃ掴むことも出来ない。シャイニィは小さな光が歩むべき道になるべく、その教えを説く。これからの俺たちは、肩を並べて歩くんだ。決して、目を逸らすことなく。