こんなことになるなら、もっとまともに鍛練しとくんだったぜ。ユカリの前、すでに力を入れることすらままならないロア。あんたに殴られちゃ、あいつも目を覚ますかもな。こうして、6人目もまた少女に未来を託したのだった。ありがとな、ボス。
ランの油断が生んだ隙、そして両手は銃を離していた。ありがとう、ランさん。ヒカリが述べた感謝。どういう意味か、聞かせてもらおうか。私の兄のことを、想ってくれたことだよ。7人目はニヤリと笑う。やっぱり、アンタらには勝てねぇわ。降参。
地上へと降り注ぐ無数の矢。それは、倒れたヒルダに覆いかぶさったポストルの背中へも。ボクはキミが羨ましい。誰かの為に命をかけられるなんて。だが、ヒルダはそれを否定した。私はね、そんなに可愛くないの。それが8人目の最後の言葉だった。
砕けた二対の棍。そして、砕けなかったのは友情。オリナへ手を差し出すミドリ。だが、オリナはその手を拒んだ。最後まで、格好つけさせて欲しいと思って。アタシはボスと一緒に、世界の敵でいたいんだ。10人目はそれでも自分を貫いたのだった。
アスルが右腕で隠した眼。アオトはそれがなにを意味していたか気づいていた。オレは、最後まで立派な騎士でいられたかな。かすれる涙声。アオトはそれを否定する。僕が必ず、最後にしないって約束する。12人目の3度目の運命は終わりを告げた。