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それは恩師の親友であり、かつての仲間の産みの親だったからだった。私はあなたのこと、止めなきゃいけない。構えた棍。だが、堕風才はその道をあっさりと明け渡した。あの子を倒してくれてありがとう。もし、あなたが倒せなかったら、その時は。
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だから、僕の戦いなんだ。一人、刀を手に立ち向かうアリトン。やっぱり、君は裏切ったんだね。水波神はその刀を弾いてみせた。裏切ってなどいない、これは僕の信じた教祖様の心からの願いだ。旧教祖が伝えた特別な任務、それは教団の壊滅だった。
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君たちが探しているのは、聖なる鞘かな、それともこの少年かな。二人の前に立ちふさがったのは執事竜。そして、目の前に投げ捨てられたアスル。最悪の形で果された再会。絶対許さない。よっぽど殺されたいみたいだな。二人は、怒りを露にした。
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それでは、先に進ませてもらおうか。続く地下道、立ちはばかる無数の教団員。まずは、僕の魔法をご覧下さい。オズが鳴らした指先。そこに現れたのは、炎が模した三つ編みの少女と、小さな犬、背の高い案山子と、翼の獅子、古ぼけた機械だった。