世界評議会の施設である訓練場から、一匹の竜が姿を消した。鳴り響くサイレン、下りたシャッター、だが、極楽竜ジョーイを止められる者はいなかった。あはは、あはははは。夜の街に響き渡る楽しげな笑い声。あはは、あはははは。加速する竜の血は止められない。竜なんかよりも、よっぽど楽しい人間がいたじゃん。
綴られし獣は運命に背いた。だが、それは同時に禁忌を犯すということ。これで君は、死ねなくなったよ。だが、神叛獣ロメオは知らなかった。運命に背いた結果、更なる運命に翻弄されることを。向った先は天界、そこに彼女はいなかった。見られちゃったね。彼女の代わりに見つかったのは、血に濡れた妖精だった。
綴られし竜は運命に背いた。だが、それは同時に禁忌を犯すということ。これで君は、死ねなくなったよ。だが、神叛竜ジュリエットは知らなかった。運命に背いた結果、更なる運命に翻弄されることを。向った先は魔界、そこに彼はいなかった。見るな。彼の代わりに見つかったのは、永遠の眠りについた魔物だった。