聖なる扉へと向かう風を纏いし少女の前に立ち塞がったのは、鎧型ドライバ【リューベック】を纏いし乙女、ホルステン。もし、開かれた扉の真実を知る覚悟があるのであれば、その覚悟をみせなさい。ぶつかり合う二つの竜巻。ここは私ひとりで大丈夫だから。数多の戦いを潜り抜けてきた少女の瞳に、迷いはなかった。
竜巻が止んだ時、そこには【リューベック:ツヴァイ】を纏ったホルステンと、扉への片道切符を手にした少女がいた。風を乗せた夜汽車は空を翔ける。車中、自らをノアの一族だと名乗った彼女は告げる。聖王の扉到達の為の犠牲と、道化の魔法使いに拾われた少女の存在を。今なら、まだ。夜汽車は空へと加速した。
ここは、聖なる扉へと向かう風の夜汽車の発着駅。そして、扉へと到達する資格を持つ者の前にしか現われることのない、夢幻の駅。その扉行きの夜汽車に乗る為には、入り口に待ち構えている門番からの試練を突破しなければならないという。