-
無事に親父の仇を討つことが出来たのは、きっと機関がオレを受け入れてくれたからなんだ。いつかはきっと、この丈の長い隊服が似合うくらいオレは大きくなる。だからさ、その時までオレ達の絶対的ボスでいてくれよ。オレもっと、大きくなるから。
-
私はまだ、来るべき日の約束を果たせていないんです。なのに、あなたがいないとはどうゆうことでしょう。私は、あなたがいてくれるだけで、あなたの側にいられるだけでいいんです。どうか約束を果たさせて下さい。ずっとあなたを、待っています。
-
彼は、ただ綴られた存在だった。戦う為だけに、産まれた。そんな彼が、神になろうとした。湖妖精は、光妖精王に真実を伝える。でも、彼は私達を裏切った。そんな彼を止めるには、彼しかいないの。美宮殿の王の間、そこには堕魔王が君臨していた。
-
鳴り響く24時の終わりの鐘。これは0時の始まりの鐘よ。定刻通り、黄光魔将は天界への進軍を開始した。そして、そんな彼女の前に立ち塞がる美光精将。ここで私が、食い止めます。それじゃあ、華麗に舞ってみなさいよ。舞踏会の幕はあがる。そうよ、踊り続けなさい。永遠に、永久に、私たちの手のひらの上で。
-
美光精将カタリナは違和感を感じずにはいられなかった。あなた達の本当の狙いは、なんなのでしょうか。燃え上がる街並み、削られる大地。だが、絶えることのない命。あんたも知ってるでしょ。あの男が聖なる扉を手にしたことを。それでしたら、この争いは。そして、そんな二人の間に、招かれざる神が舞い降りた。
-
新たな姿へと生まれ変わったルル・ラルラレーロッロ。俺っちにだって、出番を用意してくれんだよな。問いかけた先は神才。うん、もちろん。君たちは、あの子に本気を出させなきゃいけないんだ。そのためにも、戦ってくれるかな。あぁ、任せとけって。そして、双子は対峙したレプリカへと刃を向けるのだった。
-
対の機体、リリ・ラルラレーロッロ。そうだ、最後にひとつだけお願いがあるんだ。神才は問いかける。そして、リリは「最後」という言葉をあえて聞かないふりをしながら聞き耳を立てた。お願い、ママって呼んでもらえるかな。了解ですよ、マスター。否定されたお願い。だが、それは自律兵器なりの覚悟でもあった。
-
神才の思うがままに改造を施されたのはイザヨイ:スペシャル。私の趣味につき合わせちゃってごめんね。だが、それでも機械は嬉しそうな電子音を発した。喜んでくれてるなら、本望だよ。それはまるで、赤子の笑顔を喜ぶ母のよう。私は決定者。だけど、最後くらいは、私らしいワガママさせてもらっちゃうからね。
-
常界の様子を見つめていたのは、神界のロキとマクスウェル。これで、この世界は終わるんだね。少し感傷的なマクスウェル。なにか言いたげな顔だね。問いかけるマクスウェル。そうだね、私は伝えなきゃいけない。サヨナラを、言いに行きたいんだ。
-
それじゃあ、連れて行ってくれるかな。マクスウェルを乗せたオリジンが向かった先は常界。わざわざ私たちが出向く必要もないと思いますが。少し苛立つオリジン。私はずっと、好奇心を信じて生きてきた。だから、生まれた好奇心を大切にしたい。
-
だが、マクスウェルはとある言葉を口にしていた。サヨナラを言いに行きたいと。その言葉は、いったい誰に向けられるのか。その言葉に、どんな意味があるのか。そして、普段みせることのない真剣な表情を浮かべ、常界へと降り立とうとしていた。