炎魔将は幼き頃を思い返していた。いつも隣にいた少女は、大人になった今も隣にいた。どうした、悩み事か。赤の女王は問いかける。私達以外に、もう一人いた気がするの。何故か思い出すことの出来ない一人の少女は、確かに美しき炎を灯していた。
水魔将は闇魔将と共に闇魔女王の警護にあたっていた。私達の世界を作る為よ。自分達の閉じた世界を作る為、彼女は刀を構える。閉じた世界で、永遠に愛し合う為に。くだらない戦争なんて、さっさと終わらせてしまいましょう。妹の手を握り締めた。
風魔将はふと空を見上げた。あぁ、今日も風は笑っている。そんな彼の真上に突如として人影が。そしてその影は瞬く間に彼の頭上へ。次の瞬間、彼は押しつぶされていた。悪いな、クッション助かったよ。空から降ってきたのは時を廻る配達人だった。
光魔将が過ごしたのは旧友との時間。君も戦争へ参加するのですか。そして旧友の答え。俺は、ハニーの為に生きると誓ったのさ。それは友情より愛情を選んだ結果。ならば君を殺めなければなりません。だが、彼は旧友に逃げる時間を与えたのだった。
闇魔将は水魔将と共に闇魔女王の警護にあたっていた。私達の世界を作る為ね。自分達の閉じた世界を作る為、彼女は刀を構える。閉じた世界で、永遠に愛し合う為に。くだらない戦争が、私達の二人だけの時間を奪っていくのね。姉の手を握り締めた。
無魔将が背負っていたのは偽の一文字。そんな彼の元を訪ねて来た懐かしき弟子の無刑者。おめぇは東で何を見た。そして答えたのは誠の一文字。次に会う時は、刀を交えることになるでしょう。そりゃ、楽しみだ。そして師弟は別々の道を歩み出した。
幻奏者は盤上の駒を眺めていた。何を企んでいるのかしら。そんな彼女に問いかけたのは闇魔女王。終わらない、幻想よ。そして彼女はクイーンを斜め前へ進める。この世界に、足りないものがあるの。そして手の平から出して見せたのはキングだった。