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だから私は、あの日戦いに敗れ、諦めてしまった私の続きを生きたいと思う。ギルガメッシュの心は決まっていた。たとえ神界に歯向かい、処刑されることになったとしても後悔はしないと。私はもう十分に生きた。だから、最後は人として生きたい。
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それでも行くというのなら。立ち上がったエンキドゥ。俺にその覚悟を見せてみろ。掛け声とともに現れる無数の獣たち。今度は油断したりはしない。立ち上がり、無数のドライバを構えたギルガメッシュ。それじゃあ、ケンカを始めよう。子供の様に。
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無数に飛び交う刃と咆哮。生まれては散りゆく無数の欠片。だが、ギルガメッシュは楽しそうだった。世界が大変だっていうのに、私たちはいったいなにをしているんだろうな。そして、それはエンキドゥも同じだった。これが俺たちらしい最後なんだ。
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互いの体を傷つけることなく、欠片たちが散りゆく戦い。だが、その戦いも時間が経つにつれ、無数と思われていた刃も獣も減少していく。そして、初めてエンキドゥの頬に届いたのはギルガメッシュの拳。ふたりとも、体力の限界が近づいていた。
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お互いの体ひとつでぶつかり合うふたり。その姿は、まるで武器を持たない人間のようだった。そして、時を同じくして地面へと倒れたふたり。口を開いたエンキドゥ。ようやくわかったよ、君が決めた道の意味が。私だけじゃないさ、共に行くんだ。