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幼馴染を追って、統合されたこの世界へと迷い込んだ、銀髪の少女。虚と実が入り交じった世界が、彼女を深く、暗い闇の中へと誘う。だが少女は空を見上げる。強く、まっすぐな想いを魔法の翼に込めて、少女は空へと駆けていく。
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降り続く雨の中、ぽつりと佇むひとりの少女。閉ざされた扉の奥で、無数の雨粒を眺めていた。やがて彼女の心が、深く、暗い雨に濡れ始めた時、一人の男がその手を掴んだ。降り続いていた雨は止み、彼女の目の前には、青空が広がろうとしていた。
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招かれざる者を拒むように、暗闇から幾つもの眼光が男を睨んでいた。だけど、男が立ち止まることは無い。鳴り響く、招雷の轟き。天から降り注ぐ無数の雷が、男の行く手を遮るもの全てを、灰燼へと変えていく。そして男は、また次の扉へと。
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歴戦の魔導士さえも嘲笑い、翻弄した不思議な扉の先の世界。くぐり抜けた扉は、振り向くと既に消え失せ、自分の居場所さえも分からない。入口と出口は裏返り、天と地が反転する。やがて、男は座り込み、待ち続ける。目の前の扉が開く、その時を。
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扉の先に広がっていた異なる世界でも、彼等は強い光に導かれ、最後の扉へと辿り着いた。固く閉ざされたその扉は、妖精の尻尾<フェアリーテイル>の仲間達、その一人一人の想いが鍵となり開かれる。溢れ出す光、初代マスターは優しく微笑んだ。