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光溢れるラウンジとは反対に、心地良い暗闇に覆われたラウンジ:サターン。そこは不安な闇とは違い、誰もが安心出来る闇に覆われていた。眩しさに疲れてしまった人々が休息に訪れるその場所には、眩しさに疲れた魔物の群れもまた、訪れていた。
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闇に紛れて悪戯を繰り返していたのは、進化を遂げた闇の悪戯妖精だった。暗闇から忍び寄り、そして繰り出される正義の拳。自らがこの、闇のラウンジのチャンピオンに君臨すべく、足を踏み入れた者全てに、その右ストレートを叩き込むのだった。
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ラウンジに配備されていた3機の自立型ドライバが稼働を開始した。重厚な金属音が鳴り響いた暗闇、ひと時の休息は終わりを告げる。いや、初めから休息などなかったのかもしれない。開かれた扉の先へと辿り着くまで、休息など許されなかった。
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惑わし乙女と、昇りし乙女の邂逅、それは闇の中で。お互いがお互いに興味なく、このふたりの間に会話はなかった。だけど、会話がなくても、そんな一緒にいる時間がお互いにちょっとだけ心地よかったのは、きっとお互いに興味がなかったから。
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常界<テラスティア>での一仕事を終え、暗闇のラウンジで一休みをしていたのは正統派処刑人の魔物の男。ほんの一休みのはずが、心地良い暗闇に心奪われ、ついつい長居を。だけど、偶然にも通りかかった罪人に、自らの闇の鎌を振り上げた。