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閃光の監獄を抜けた先に待ち構えていたのは、灰色がかった紫色の闇に包まれた恐怖の第五監獄モーブ。恐る恐る踏み入れたその監獄には囚人の悲鳴が絶えず響き渡る。そんな人間の怯える姿に、闇の小さな悪魔はほくそ笑んでいた。
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恐怖に怯えた悲鳴、止まることのない負の感情が増幅させる闇の力。辿り着いたのは処刑場、許されることのなかった命を刈り取る度に、闇の自立型ドライバは力を増した。悲鳴と響き合い、増幅してしまったその闇を晴らせるのは、眩い光。
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今が夜なのか、それとも朝なのか、それさえわからない闇の監獄に住まう1匹の闇のドラゴン。監獄の紫竜は夜を食べ、そして夜を生む。もしかしたらここは、1日中夜なのかもしれない。昇る朝日を、差し込む光を求めて、闇のドラゴンとの対峙を。
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恐怖の監獄にお楽しみはあった。ただ、それが真実かどうかはわからない。まことしやかに流れる噂、寂しい夜、人知れず側に現れる闇の妖精の存在。いや、彼女はきっと闇の小悪魔だろう、そうも言われる噂の正体を、突き止める為に。
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暗闇の監獄を抜け出した先に広がっていたのは終わらない暗闇、それは闇の成竜が生み出した夜の世界。集められた負の感情、響き合う闇、悲鳴にも似たうめき声を上げるドラゴン。監獄を抜け出そうとも、夜はまだ、終わらない。