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女王さまが、前線に立つだなんて立派なもんだな。ロアは鎌を構えながら口にした。あなたたちの王さまだって、前線に立っていたでしょう。対するユカリも鎌を構えていた。あぁ、そうさ。俺たちの王さまは、いつだってその体で戦っていたんだ。
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対峙した常闇の死神と目覚めた獅子。ここで会ったからには、俺たちは敵同士だ。互いの鎌が狩りとろうとするのは、互いの想い。これでもね、私は彼を尊敬していたのよ。女王が述べた、かつての王の在り方。だから、いまの彼を許すことは出来ない。
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あいつのことがわかるなら、あいつがなにも考えずにあんなことすると思うのかよ。問うロア。思わないわ。否定したユカリ。だけど、彼は神へ加担した。それは揺るがない事実。私はそんなに大人じゃないの。その復讐心は、獅子の咆哮を切り裂いた。