これを頼む。クロウリーが手にしていた聖剣の鞘。そして、その鞘を受け取ったモルガン。そう、クロウリーの体内の鞘は取り出されていた。よくも、アタシを信じる気になったわね。えぇ、姉のあなただからこそ、彼の最後の決断を見たいでしょう。
鞘を託したクロウリー。そして対峙したメイザース。ボクの可愛い僕たち、みーんなやられちゃったみたいだけど、君のところも、みーんな瀕死みたいだよ。そう、戦力として残されていたのはクロウリーただひとり。君ひとりで、なにが出来るかな。
始まった新旧教祖の戦い。君は邪魔しないで見ていてよ。仰せのままに。すぐ近くで待機を続けるティルソン。それじゃあ、僕からいかせてもらうよ。メイザースの背後に現れたソロモン:フェイクキング。そうさ、僕は王でも教祖でもない、神なんだ。
対するクロウリーの周囲、浮かんだのは無数の瞳。これを使うのも、きっと今日で最後だな。かつて、ふたりが見つめていた完全世界。そして、その先にふたりが見つめたのは、終わる世界とイマの世界。この一撃、すべてをかける。さぁ、共に散ろう。
クロウリーの周囲の瞳が放つ無数の光。そして、その光が止んだとき、メイザースの目の前にいたのは背の高い人影。な、なぜでしょうか。盾になってもらっただけさ。そん…な……。そう、メイザースはティルソンを盾に、すべてを防いだのだった。
貴様は従者すらも道具だというのか。怒りを抑えることの出来ないクロウリー。すでに横たわり、息絶えていたティルソン。従者?なにそれ?知らないね、僕の計画の道具に、そんな名前は与えられてないよ。浮かべた笑い。それじゃ、次は僕の番かな。
ねぇ、痛いかな。痛いよね。いたぶられ続けるクロウリーの身体。君のことは、時間をかけて、たっぷり可愛がって殺してあげるからね。折れる右腕。誰も助けに来ないよ。そうさ、君はあとは死ぬだけだよ。黄金の夜明けなんて、なかったんだから。
女を痛めつけるなんて、随分と悪趣味な小悪党じゃねぇか。クロウリーの許、助けに現れたのは裏古竜衆を引き連れたヴェルンだった。どうも、元決定者さん。そう、決定者を裏切ったヴェルンを前に、ひるむことのないメイザース。君はもう、過去さ。
自信に満ちたメイザースへと、我先に攻撃を仕掛けたファブラ。だが、そのファブラの攻撃をいとも簡単に弾いてみせたメイザース。いまの僕は、決定者にも等しい力を得た。だから、君たちごときが僕にかなうはずはないんだ。そうさ、遊んであげる。
ファブラに続き、攻撃を仕掛けたのはウロアスだった。我らが紅煉帝は決定者を裏切った。だが、それは紅煉帝が竜界の民を想ってのこと。だが、貴様は竜界を裏切り、神へと加担した。我々は、貴様のことを許すことは出来ぬ。さぁ、罰を受けよ。