魔界に降り立った始祖リリン。さぁ、終わりを始めましょう。だが、そんなリリンを止めるべく、魔界に降り立ったヒカリとユカリ。私たちが生きるイマの世界を、壊させたりしない。こうして、魔界でも世界の終わりをかけた戦いが始まるのだった。
リリンに従う創魔魂と創精魂。その二匹が放つ無数の攻撃。そして、受け止めたのはヒカリでもユカリでもなく、魔参謀長ファティマだった。あなたたちは力を温存してなさい。ここは私たちに任せてもらえるかしら。あなたも――。
――そう思うわよね、ヴィヴィアン。ファティマはひとりじゃなかった。そして、ふたりでもなかった。精参謀長ヴィヴィアンは宣言する。天界も魔界も関係ない。私たちの王が繋いだ手のために、すべてをかけて戦うと。ここにひとつになると誓う。
応ッ!無数の声。そして、我先に飛び出したヒメヅル。私だって、負けないよ。ヒメヅルを追い越したのは真晴隊を引き連れたサニィ。ふたりは舞うかのごとく、創魔魂への活路を開く。聖戦で流れた沢山の涙。だが、沢山の絆も生まれていたのだった。
それじゃあ、こっちは私たちかな。フードを深くかぶりなおしたアカズキン。たち、って、いつも勝手ね。そう言いながら、前へ出たヘレネ。あなたとは、言ってないけど? 生まれたのは小さな日常の笑い。こうして、創精魂への活路は生まれた。
私たちは守りを固めさせてもらう。創魔魂から生まれる沢山の攻撃を弾いてみせたのはムラサメと真蒼隊の隊員たち。そして、こぼれた攻撃を防いだのはレイニィと真雨隊の隊員たち。へぇ、いい顔になったじゃない。ここにもまた、絆は生まれていた。
私たちの女王に、指一本たりとも触れさせやしない。アリスの掛け声と共に、不思議の国の軍勢は盾を構えた。私たちはイマを生きて、そして次への道を作る。アリスと並び、羽衣で攻撃を受け流したオノノコマチ。私たちは死ぬわけにはいかない。
あぁ、いつになく風が泣いている。オレも同感だ、ベイベ。意味不明な隊長ふたり、戸惑う隊員たち。だが、小さな風はやがて大きな風へ。俺たちが、この戦いに風を巻き起こす。オレたちこそ風になるぜ、ベイベ。さぁ、全力で迎撃だ。俺たちの風よ。
いいのよ、あなたは寝ていても。イバラへと声をかけたヨウキヒ。ううん、大丈夫だよ。この戦いが終わったら、いっぱい眠らせてもらうから。それじゃあ、一緒に行きましょう。私たちは、私たちの戦い方をするまで。オヤスミを、あなたにあげる。
ライキリは刀を引き抜き、目前の創魔魂へ剣先を向けた。みんな、僕についてこい。各々に武器を構える真閃隊。そして、構えたのは真眩隊の隊員も同じだった。どうやら俺の部下たちもオマエを認めたみたいだな。隣には嬉しそうなシャイニィがいた。