一度はズレてたはずなんだ。光調魔フェイザはかつての聖戦のすれ違いを思い返していた。でも、まさかこんな結末になるなんてね。だからこそ、見出した希望。きっと彼女ならやれるんじゃないかな。もう、とっくにこの世界はズレてるんだ。僕たちにも、どうすることも出来ないくらいに。でもまぁ、いんじゃない。
彼は負けなかった。無調精ディレイが観測を言い渡された少年に訪れた結末。立派に耐えてみせた、彼は彼の戦いに勝利したんです。その事実を知る者は少ないだろう。その苦悩を知る者は少ないだろう。だけど、私はちゃんと知っています。水面下で起きていた出来事。だけど、それで彼は幸せになれるのでしょうか。
聖常王への謁見を許されたアサナ。これが僕たちの決断です。11通の退職届け。わかった、受理しよう。それがなにを意味しているのか。彼が世界の敵になるのなら、僕たちも世界の敵になる。そして、世界評議会から11人が姿を消したのだった。