お兄様、いったいどうしたのですか。それはヒスイが着ていたTシャツへの疑問。ついでに作ったけど、こんなTシャツ欲しがるやついないよな。そんなふたりのやり取りを見ていたリヴィア。そして、1枚のTシャツをかけた争いが始まるのだった。
こんなのってあんまりよ。コスモは不服を申し立てていた。なんで、この私が天界に出向かなきゃなんないのよ。天界と魔界の架け橋にと、それは天界の出であるコスモだからこそ選ばれた仕事だった。こうなったら、あいつらから富を巻き上げるわ。
ちゃんと挨拶しろって。デオンの背中を押したリイナ。背中を押されたデオンの前には聖魔王ヴラドが。知らないと思うが、コイツもかつてのオマエに憧れてたんだぜ。だったら、もっと憧れさせてやるよ。その言葉は、デオンの胸に深く響いていた。
リイナが放つ右の拳。それを黙って受けるヴラド。よっし、これでもう俺は気が済んだ。だから、お帰り。リイナはそっと、ヴラドの肩に手を置いた。俺たちは、あの日よりも強くなったんだ。だから、これからは遠慮なく頼ってくれていいんだからな。