災害現場に一陣の風が吹き荒れる。颯爽と登場ですっ。アルシアが笑顔と共にやってきた。はいはい、順番ですよ。その犬のような笑顔に、傷ついた人たちの心は癒されていた。私でも、少しは力になれていますか。なによ、それ。そんなとき、毒づいた女が一人。お久しぶりですね。そのキャラ、好きじゃないんだけど。
ほれ、二人とも仲良くしなさい。初老の声の方には、いい匂いが漂っていた。いいわね、じーさんは趣味が活かせて。かき混ぜられる大きな釜。冷えた体には、スープが一番だぞ。小さな温もりが、辺りを照らす太陽になることを願い、三人は三人に出来る戦いを続ける。そう、小さくても、それは戦いに違いなかった。
風が吹き荒れるとき、そこには喜びも、悲しみも届けられる。だけど、きっと悲しみを喜ぶ人なんていないんです。それは少女の抱く理想。きっと、その人は、心に傷を負ってしまっただけなんです。だから、私はそんな傷さえ癒せたら、そう思います。