笑顔は少女の味方だった。楽しいときも、悲しいときも。笑っていれば許された。だから少女は笑い続けた。その裏に本当の気持ちを隠して。だが、そんな少女が感じた光。ねぇ、私はいったい誰なの。そして光が指し示した道。それはヒカリにとって、知りたくもない、知らなくてはいけない真実へと通じていた。
自分が笑顔なら、周りは笑顔になる。だったら、自分が笑顔でいればいい。辛いときも、悲しいときも。それは幼いながらに覚えた自分を守る術。なぜ、少女がそんなことを。それは少女の両親が、本当の両親ではないと気づいていたからだった。
少女の筆先が綴る物語。その結末は終わりだった。そして、始まりだった。だが、終わりでもあった。そして、始まりでもあった。さぁ、結末は希望だろうか、絶望だろうか。終わりか、始まりか、それを君に選ばせてあげるよ、ねぇ、僕だけの王様。