続く演説。そして、ここに、旅立たれた教祖様の残した一通の推薦状があります。教祖様の意志を継ぐ、真教祖様の名が記されているのです。全ては落日の後に。さぁ、みなさん、その目に、完全を焼き付けるのです。そして、日は沈み始めるのだった。
ライルと別れ、向った西館。入口で待っていたのは、ただ一人の教団員だった。連れて来ましたわ。流水獣が駆け寄ったのは優しい笑顔の水通者。安心して、私は君の敵じゃない。ただ、会わせたい人がいるの。そしてアオトは、無言で頷いたのだった。
行って来いよ、目を覚まさせたいんだろ。アオトを見送ったアスルは、一人で西館を進み始めた。辿り着いた大広間、待ち構えていた無数の教団員。いいか、オマエら、オレが全員ぶっ潰す。そして、振り上げた槌は、無数の心を打ち砕こうとしていた。