好きな人がいる。愛する人がいる。好きな場所がある。愛する場所がある。好きな世界がある。愛する世界がある。その全ては同意義だった。だから俺はこの世界に生きている。例え、綴られた存在であろうと、世界を愛することを、否定出来なかった。
なぜ、あのとき彼らは攻撃をしなかったのか。その答えは簡単だった。どうせ、世界は変わらない。だが、そんな世界に疑問を持つ一人の竜は考えた。だったら、楽しんだもの勝ちじゃん。だから彼は一人、動き出した。もっと、楽しませてくれるよね。
一つの争いは幕を閉じた。だけどね、僕は許すことが出来ないんだよ。それは竜への侮辱。僕らは、彼らに負けた。勝つ必要はなかった、だけど、負けたんだ。敗者の烙印に笑顔を歪めた青年。だからね、今度こそ、負けたくはない。新たな幕は上がる。