今度は何の研究でしょうか。助手兎コガネはとある研究に興味津々だった。これは、幸せになる研究だぴょん。聖光才は瞳を輝かせていた。だが、いつも側にいた存在だからこそ感じた不安。その幸せに、所長は含まれているのでしょうか。そんな問いに、輝きは途切れた。誰かの幸せの材料はね、誰かの悲しみなんだよ。
ついて来てくれるわよね。雪導犬ナマリの前、無言で頷く二人の男女。初対面の彼らが、なぜ一言で全てに気付けたのか、それは彼女が二体の自立型ドライバを引き連れていたからだった。いつも一緒だった三人が、離れ離れになっていた三人が再び集う時、そこに訪れるのは冬か、春か。止まっていた季節は動き始める。