ご機嫌いかがかしら。再会を果たした幾元嬢コスモ。よく、ここまで辿り着けたわね、妖精のあなたが。そう、ここは不夜城。とっておきの、ゲームを始めるのでしょう。彼女にとって、戦争はゲームでしかない。私は賭けたの、あなたが生きる未来に。そして、黒いウサギだけが生き残り、白いウサギが死ぬ未来に。
もうすぐだよ、もうすぐ彼がここに来る。そう語りかけたのは水波神。堕水才シュレディンガーは、蒼き兄弟が再会する、その時を心待ちにしていた。あの日に溺れた初恋、彷徨い続ける狂気の海、二つに割れた恋が一つに重なり合う時、沈む先は空か海か。そして、溺れ続けた初恋に、最後の答えを出そうとしていた。
私は、神に選ばれたのですね。堕闇卿ヘンペルの創り物の心は囚われていた。美しい神よ、美しい心よ、あぁ、今日も世界は美しい。同士も、そうは思わないかね。問いかけた先、堕王は虚ろな目で世界を眺めるのではなく、ただ映していた。そうか、同士も美しく感じるか、それは良かった。独り言は、響き続いた。
部外者を推薦するなど、悪趣味な神もいたものだな。軽蔑の眼差しの征服神ギルガメッシュ。君は、歴史の目撃者なんだ。そう言い残し、消えた悪戯神。いつの時代も、歴史は美化され、そして英雄は作られる。仕方ない、掌で踊ってやろう。征服神ギルガメッシュは、新生世界評議会の最高幹部の席に就いたのだった。