縛り付けて監視するだなんて、本当に趣味が悪いんだから。無の神が眺めていたのは常界だった。英雄という言葉に、何の意味があるのかな。その答えは簡単だった。そっか、みんな肩書きを求めては、肩書きに溺れてしまう、哀れな生き物だったんだ。
で、理由ならこいつにもあるみたいだぜ。ロアと共にいたのはアカネ。常界の始まりの地で知った、聖なる扉の在り方。俺は絶対に、お前だけは許すことが出来ない。例え、いまがこの世界の在るべき姿だとしても。その胸には沢山の炎が宿っていた。
もぉ、あの子はまだなのかしら。シグルズは待ち焦がれていた。だって、ここにはあの子の会いたい彼がいるじゃないの。人知れずに解決されていた災害。その対処をした正体。ほら、やっぱり彼に会いに来たのね。そこには二刀を構えたアオトがいた。